エージェントに相談すればある程度大学のコースを紹介してくれますが、自分の条件に合うものを洗い出すのは中々試行錯誤だったので、今日は私の大学選びを振り返ってまとめたいと思います。
ここで前提として、まず私は留学スタイルを以下のように決めていました。ここを決めるまでの過程はまたどこかで触れたいと思います。
| 国 | イギリス |
|---|---|
| 機関 | 大学院 |
| 専攻 | 英語教授法 |
さて、大学選びのステップは3つです。
①学びたいコース(英語教授法)を提供している大学を洗い出す。
まずはそのコースを開講していそうな大学を見つけます。
◇留学エージェントのサイトから探す◇
留学エージェントのサイトでは、それぞれの分野が学べる大学のコース一例を紹介しています。まずはこういった情報を参考にしましょう。
beoの留学プログラム紹介
SI-UKの留学プログラム紹介
◇University Guide(大学ランキング)から探す◇
イギリスでは各新聞社が毎年大学ガイドを発表しています。こういったサイトから、大学の総合ランキングや特定分野のランキングを知ることができるので、ランクの高い順から一つずつあたってみるというのもひとつの手です。
尚、一般的な話として、イギリスの大学はほとんどが国立のため、日本と比べて数は少なく、また大学間の教育の質にそれほど差はないと言われています。また、大学は学部単位で評価されているので、総合ランクだけでなく、関連する分野のランクを必ず確認する必要があります。
英語教授法は言語学が強い大学に有名なコースが設立されていることが多いですが、学祭的な分野なので、必ずしもそうとは限らないため、その点注意が必要です。
Guardian University Guide 2012
Independent Complete University Guide 2012
Times World University Ranking 2012
次に、各大学のサイトから、コース検索(Course Finder)で希望するコースが提供されているか検索して調べます。私の場合は以下のキーワードを知っていればおよそカバーできました。
| キーワード | 意味 |
|---|---|
| PG (Post Graduate) | 大学院(修士) |
| MA (Master of Arts) | 人文系(Arts)の修士課程 |
| TESOL (Teaching English for Speakers of Other Languages) | 英語教授法*1 |
| TEFL (Teaching English as a Foreign Language) | 英語教授法 *1 |
| ELT (English Language Teaching) | 英語教授法 *1 |
*1 厳密にはそれぞれ意味が異なりますが、共通認識としての違いは曖昧なようで、大学によりいずれかの単語でコースが命名されている、という理解で問題ないようです。
②出願条件から、出願可能なコースを絞り込む。
大学側が設定している、コースへの出願条件を確認します。主な条件は以下のようなものです。
◇職務経験◇
イギリスでは、基本的に大学院という機関が就職後の再教育の場と考えられており、3年以上などのFull-timeで、関連する分野での職務経験を条件にしていることが多いです。英語教授法の場合も同様でした。私の場合、大学時代に教員免許は取得しているものの、職務経験はゼロだったので、この条件設定がないコースを探しました。一つのコースで経験有り・無しの両方の学生を受け入れる場合と、経験者向けコース・未経験者向けコースが別れている場合があります。
◇大学の成績◇
大学院への進学では、大学(学士)である程度の成績を収めていることが必要です。たいてい下のような基準が載っていますが、これは現地の大学卒業の場合で、日本の大学を卒業している場合はGPA3.0以上というのが基準になります。GPAの計算はこちらから。そこそこ真面目に授業を受けていれば、そんなに高い基準ではありません。因みに私のGPAは3.51でした。
【イギリスの学士成績の基準例】
First degree or equivalent
A good UK Honours Degree
◇英語力◇
イギリス・オーストラリアで主流のアカデミック英語試験をIELTSといいます。(アメリカの主流はTOFEL。)私の出願した大学では、IELTSの必要スコアは6.5-7.0(Overall)でした。出願時点では必ずスコアを達成している必要はなく、入学までに条件を満たせばよいので、頑張って取得しましょう。
さて、私の場合は職務経験の条件がキーとなることがわかり、出願できるコースとしてリストしたものがこちらです。ご参考まで。
| No | 大学名 | 学部 | コース |
|---|---|---|---|
| 1 | Aston | 言語学 | MA in TESOL |
| 2 | Brighton | 言語学 | ELT MA |
| 3 | Essex | 言語学 | MA TEFL |
| 4 | Lancaster | 言語学 | MA in TEFL |
| 5 | Leeds | 教育学 | MA TESOL Studies |
| 6 | Leicester | 言語学 | TESOL MA |
| 7 | Sussex | 言語学 | MA in ELT |
| 8 | York | 教育学 | MA in TESOL |
| 9 | Birmingham | 教育学/言語学 | TEFL MA |
| 10 | Edinbrugh | 教育学 | MSc TESOL |
| 11 | Nottingham Trent | 言語学 | MA ELT |
| 12 | Reading | 言語学 | MA ELT |
③コースへの要件を決めて、さらに自分に合ったものを絞り込む。
私はこれまで教員としての経験がないことから、Observation(授業観察)やTeaching Practice(実習)などの実践的な授業があるほうがよいと考えていました。ただし、Second Language Acquisition(第二言語習得論)といった理論にも興味があり、実践を目的としながら興味のある理論も学べる、バランスのとれたコースというのを要件として設定しました。
一般的に言語学系の学部であれば理論重視、教育学系であれば実践重視と聞きますが、私の所感だと、どちらの学部に所属していても「理論と実践をバランスよく学べます」と書かれていることが多かったです。ただ、この分野の研究に歴史のある大学は理論重視の傾向があるように感じました。また、理論に比重を置きたい場合は、TESOLなどではなく、Applied Linguistics(応用言語学)という名前のコースの中で勉強できるものもあるようです。
その他、大学のロケーションであったり、教育方針であったり、コースの国籍のバランスなどもひとつの大学選びの基準になります。
最終的に私は上のリストの1~8までの大学へ出願をしました。その中で、コースの内容が自分の希望に最も近いこと、そして学際教育に力を入れているという大学の教育方針、ロンドンへ電車で1時間という距離、緑と海に囲まれた自然豊かなキャンパスという点に惹かれ、最終的にSussex大学へ進学することにしました。
以上、私の大学選びまとめでした。
【参考】
コースの内容を比較する前に、「そもそも英語教授法ってどんな勉強するの?」という疑問に答えてくれる本として、以下をオススメします。2000年出版と、情報が古いのが少し難点ですが、初めの一歩としてはよい参考になると思います。
